ライフプランに描かれない更年期
サザエさん一家が象徴する平和な昭和の時代
バブル崩壊、就職氷河期、格差社会の平成
コロナ渦で始まった令和～社会は大きく変化していますが、
将来の人生設計・ライフプランは、
就職→結婚→子どもの誕生・進学→住宅購入→子どもの独立→定年→年金
という流れが一般的なモデルプランとして、今も残っています。
更年期や介護、大きな病気やケガによる退職などのリスクについては、
ライフプランに組み込まれていませんが、
ライフプランを考える時には、更年期や介護などの大きな変化やリスクを
意識することは大切だと思います。
（更年期とは、閉経前と閉経後の約１０年間に起こる女性ホルモンの変化期です。）
更年期で仕事を辞める人も多い
４０～５９歳の男女のうち更年期症状が原因で「仕事を辞めた」のは
更年期症状を経験した、女性９.４％、男性７.４％となっていますが、
私の肌感覚としては、ニュースのデータよりもさらに人数が多いように感じます。
産経ニュース 「嫌がらせ」「雇い止め」・・・更年期不調で離職の実態
４０～５９歳は、教育費、住宅ローンなどの支出が重なることが多く、
家族の中での経済的な責任が最も重い時期です。
若い時と比べると自身の衰えを感じつつ、ゆっくりできない会社での立ち位置など、
なにかとモヤモヤする年代です。
定年やリタイア後の生活が身近に感じてくるため、
定年退職後の老後資金や老後の働き方の悩みが多くなる年代です。
更年期と仕事のリアル
更年期をきっかけに、配置換えや転職を選択する方もおられます。
自分の思うような転職が出来たらそれに越したことはないのですが、
現実は、なかなか厳しい状況かもしれません。
転職を考えたことがある方なら想像がつくと思いますが、
一部の方を除き、年齢を重ねるごとに雇用条件は悪くなっていきます。
若い世代でも望む仕事に就くことが大変な時代ですし、
会社側から見た視点では、若い世代を採用したいと思うでしょう。
転職を考えた時に、
「定年退職まであと何年働けるのか？」と面接で質問されたら…
そんなことを考えていると足が止まってしまう方もいるでしょう。
生活を維持するための収入は必要ですし、
一方で人生の折り返し地点にいる感覚を感じる世代でもあり、
自分の人生について考えることも多くなります。
自分がしたかったことを始めようと考え始める人もいるでしょう。
働き方に悩んだ50代の私
かっての私もそのような経験をしました。
私にとっては50歳の時の熊本地震が、大きな転機になりました。
当時の私は、余震が続く中で保険金の請求業務に追われつつも、
今までよりさらに上級の（避けてきた）資格を受験することを決意し、
プレッシャーに押しつぶされないように目の前のことだけに集中していました。
さらに、住宅ローン完済、再婚など私生活の変化もあり、
同時進行の出来事が多すぎて、体にムチ打ち過ぎてしまいました。
地震の3か月後くらいから更年期症状が強くなり、
更年期障害へ移行し、フルタイム勤務が難しくなりました。
60歳までは会社に残り、会社員という立場で働きたかったのですが、
息子の教育費と老後資金の目途が立ったこともあり、
定年を待たずに自分の裁量で働ける、起業という形態を選びました。
起業を考える人も多い
SNSで50代をターゲットとした起業塾のPRを多く見るようになりました。
今までの経験を生かしてやりたいことをすることは素敵ですが、
多額の資金だけが出て行き、老後の資金が少なくなってしまった話も
時々お聞きします。
支出と収入のバランスを予想・計画して、経済的な自立も大切にしながら、
得意なことを生かしていけると良いですね。
ワークライフバランスを意識した働き方
リタイア後の生活をイメージし、ライフプランをシミュレーションし、
会社員時代に必要なスキルを身に着けながら、
まずは副業からスタートする方法が更年期女子には向いていると思います。
私自身は、事務所兼自宅で、個別相談や執筆の仕事をしていますが、
会社員の時と比べると働く時間もぐっと減らして
自分のペースでお仕事ができて良かったと思っています。
収入面などについては、起業前にシミュレーションをしました。
年に1度バランスシート（家計の資産と負債）を把握しているので、
ムダに老後資金の心配はしなくてもいい状態になりました。
お金に関する不安を減らすには、
ライフプランを作ること、バランスシートで家計を把握すると
良いですよ。
ご自分でライフプランやキャッシュフロー表を作るのに不安がある方は、
ご相談お待ちしております。
ファイナンシャルプランナーとして学んだ知識・相談事例、
自分の人生経験を織り込んだプランを作成します。
お金に関する悩みや不安が軽くなると思います。
お気軽にお問い合わせください。
